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心理学と旅

感情はコントロールしなくていい 最新の心理療法ACTが提唱する悩みとの向き合い方

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ネガティブな思考・感情を取り除こうとするとかえって悪化する

 

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あなたはイライラや不安を感じた時どのように対処していますか?

 

お酒を飲んだり、買い物したり、色んなレパートリーがあると思います。

 

これらのストレス解消法はうまくいき「気持ちがマシになった」となるかもしれません。

 

しかし、悩みが深い場合、長期的な場合これらは通用しないかもしれません。。

 

例えば対人不安と孤独が大きい場合。

 

社交的な場は不安が大きいため行かないようにして、その不安や孤独感を解消するためにお酒を飲む。

 

一時的に不快感を紛らわせることはできますが、酔いが冷めると不安な気持ちや孤独感は戻ってきます。

 

加えて「なんて自分はダメなんだ」と自己批判をしてしまうかもしれません。

 

また、長期的な解決策にもならず悩みは長引いてしまいます。

 

このようにネガティブな感情を避けようとしたりコントロールしようとすることで、かえってネガティブな感情が増幅し長引いてしまうことがあるのです。

 

 

悩みとは虫刺されのようなものです。

 

放っておけば自然に治っていきますが痒いためつい“かいて”しまい余計に痒くなり症状が悪化します。

 

ネガティブな感情・思考がもたらす不快感についてもう少し詳しく説明します。

 

2種類の不快感

クリーンな不快感

 

自分が置かれている状況がもたらす、自然な肉体的・精神的不快感のことです。

 

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「あと少しで卒業か。皆とお別れするのは寂しいな…」

 

例えば、卒業が近づいてくると寂しくなったりするのは多くの人が自然に経験することです。

 

 

ダーティな不快感

 

不快感を排除しようとすることで感情が増幅・慢性化した不快感

 

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「俺の髪型を馬鹿にしたアイツを絶対ゆるさねえ!!」

 

髪型を馬鹿にされたら誰でも不快な思いをすると思います。

 

しかし不快感を取り除こうとして、「復讐しないと怒りが収まらない」と考えると不快感は増大し、慢性化してしまいます。

 

クリーンな不快感をこじらせたり、解消しようと悪あがきをすることでダーティな不快感が生まれるのです。

 

なぜ私たちは不快感をこじらせてしまうのでしょうか。

 

 

悩みをこじらせる原因:思考する自己

 

私たちは考えることで不快感をこじらせ悪化させてしまいます。

 

思考する自己は、計画、判断、比較、創造など様々な役割を持っています。

 

しかしその一方で、役に立たない物語を作り出すことがあります。

 

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「また今日もエミリーと上手く話せなかったな~。ダメだ俺はクズでまぬけで大バカ野郎だ。社会のゴミだ。ゴキブリ以下だ。もう人と喋るのはやめて引きこもろう。」

 

このように思考する自己は自分の人生に役に立たないような物語をつい考えてしまうのです。

 

私たちにはこのようなクセが備わっているのです。

 

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いったいどうしたらいいのよ!!

 

その解決策は、現在最も科学的に信頼性がある心理療法、認知行動療法の最先端ACT(アクセプタンス&コミットメントセラピー)が示します。

 

1つの解決策:アクセプタンス

 

アクセプタンスとは感情に居場所を作り、あるがままにしておくことです。

 

クリーンな不快感は不快感は自然にまかせておいたら消えていきます。

 

不快感を伴う思考や感情をコントロールしたり避けようとするのではなく気持ちをそのまま認めることが大切です。

 

ただし不快感を伴う思考や感情に囚われて行動するのではありません。

 

感情のコントロールが難しいですが、行動は比較的コントロールしやすいものです。

 

ストレス解消のため爆買いしたくなる気持ちをコントロールすることはできないですが、実際に買いに行く行動をやめることはできます。

 

ネガティブな思考・感情に囚われて行動するのではなく、その気持ちを認めて観察するのがアクセプタンスです。

 

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でもどうやってやったらいいのよ!!

 

方法としてはアクセプタンスするためには思考する自己ではなく観察する自己を使います。 

 

アクセプタンスの源:観察する自己

 

観察する自己とは、自分のことを客観的に見ている存在です。

 

「自分は今、ドキドキしているな~」など気付くことがあるかと思います。

 

観察する自己は自分の状態を常にモニタリングしていて感情・思考に価値判断するのではなく、ただ純粋に気付く役割を持っています。

 

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この観察する自己の役割を利用することで、自分のネガティブな感情・思考をこじらせずに認めることができます。

 

観察する自己がどのようなものか、1分くらいで少し見てみましょう。

 

少しの間目を閉じ、自分の呼吸に注目してください。

 

そのうち何かしらの思考が浮かんでくると思います。

 

「本当に役に立つのかな」「怪しいな」などが浮かぶかもしれません。

 

自分がその思考をしているということに、ただ気付いてください。

 

しばらく観察したら目を開けてください。

 

今体験してもらったのが観察する自己です。

 

最初は上手くいかなかったかもしれませんが、練習するほど観察する自己が上手く使えるようになります。

 

ほんの10秒でもいいのでスーパーでの待ち時間、エレベーターに乗っているときなど、ふとしたときに自分の状態に注意を向けてみてください。

 

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観察する自己で自分の思考・感情をアクセプタンスすることで、自分にとって役に立たない思考・感情から解放され自由になることができます。

 

ぜひ試してみていただけたらと思います。

 

参考文献↓

 

 この本、マジでおススメです。

 

心理療法の本というより、もはや人生哲学、生きる指針ともいえるバイブルです。

 

心に気がかりがある方、生き方に悩んでい方、自分の価値観を見つけたい方にぜひ読んでほしいです!